『最高の離婚』、『カルテット』の坂元裕二さんが脚本を務め、『いま、会いにゆきます』や『罪の声』で多くの映画賞を受賞した土井裕泰さんがメガホンをとった『花束みたいな恋をした』(はな恋)は、2021年1月29日に公開され、興行収入30億観客動員数223万人を超える大ヒットを記録しています。

この投稿をInstagramで見る

 

初兎(@2nd._rabbit_)がシェアした投稿

菅田将暉さんと有村架純さんのW主演が実現。

2020年の東京を舞台に「最高純度のラブストーリー」として、5年間の若者のリアルな恋愛模様をていねいに描き、たくさんの方々の共感を得た作品となっています。

劇中で、2人が仲良く寝転がっている写真の傍らに咲いている白い花の名前をたずねた麦(菅田将暉)に対して、絹(有村架純)がその花の名前を教えなかったシーンがありました。

どうして教えなかったのでしょうか?これには、いろんな解釈がネット上であがっています。

そして、その白い花の名前は何なのでしょうか?気になります!

そこで今回は、「花束みたいな恋をしたの白い花の名前は?教えなかった理由も考察」と題して、白い花の名前と、その花の名前を教えなかった理由をリサーチしてお届けします。(※若干のネタバレを含みます!!!!)

花束みたいな恋をしたの白い花の名前は?

この投稿をInstagramで見る

 

Ryohei(@ryohei__boy)がシェアした投稿


白い花の名前は何かをリサーチしたところ、「マーガレット」ではないかという声がありました。

マーガレットの全体の花言葉
信頼
真実の愛
誠実
真実の友情
恋占い
わたしを忘れないで
優しい思い出

注目すべきは、マーガレットの全体の花言葉の「わたしを忘れないで」と「優しい思い出」。

悲しい意味合いではなく、卒業や転職、新生活に向けてのポジティブな意味として使われているそうです。

まさに絹の思いが乗っかている感じがします。

お互いに大嫌いになって別れるわけではないので、なおさらこの花言葉の意味が突き刺さりました。

たくさんの花の種類があるなかで、印象深いこのシーンにマーガレットを選んだのには、やはり意味があるようですね。

この花言葉は、『花束みたいな恋をした』という題名にぴったりな感じがします。

この投稿をInstagramで見る

 

Akemi Takeuchi(@akepeace)がシェアした投稿

恋占いの起源にもなった花

花びらを一枚一枚「好き」「嫌い」と繰り返し、最後の一枚が「好き」であれば自分のことを好きだと思ってくれているという恋占いは、フランスの少女たちがマーガレットを使用して占っていたことが起源となっています。その流れからか、マーガレットの花言葉には「恋を占う」があります。

実は、マーガレットは奇数なので、「好き」からはじめれば、「好き」で終わることがほとんどです。占うというよりも、背中をおしてくれる花なのかもしれません。

花言葉は、色によって、もつ意味が変わってきます。

  • ピンク…真実の愛
  • 黄色・オレンジ…美しい容姿
  • 白…秘めた恋・恋占い・信頼

他の色に比べて、白いマーガレットはどこか儚げな印象を与えますよね。

このシーンに白色のマーガレットが使われたのもなんだか素敵だなと感じました。

花の名前を教えなかった理由も考察

では、次に、絹が麦に白い花の名前を教えなかった理由を考察していきます!(※若干のネタバレを含みます)

海でのデートの写真を麦(菅田将暉)の部屋で整理しているシーン。

その写真たちのなかの、幸せそうに寝転ぶ二人の傍らに咲いている花の名前を麦は絹(有村架純)に尋ねました。

絹:「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見るたびに一生その女の子ことを思い出しちゃうんだって」

麦:「じゃあおしえてよ」

絹:「どうかなー」

とはぐらかし、答えませんでした。

絹はどうして花の名前をおしえなかったのでしょうか?

以下で考察していきます。

「はじまりはおわりのはじまり」ふたりの心のズレの暗示


ふたりの間の心のズレを感じていたから、あえて花の名前を教えなかったのでは?と考察しました。

この2人で海に行った時の写真は、彼らが付き合いはじめて一番楽しい瞬間を切り取ったもの。この海のシーンから、ここが絶頂かな…と何か切ない雰囲気を漂わせていました。

そして、絹は自身が愛読していた「恋愛生存率」というブログの中のテーマである「はじまりはおわりのはじまり」という言葉をこの時には、すでに意識しています。

恋愛には必ず終わりがくるとすでに悟っていたのです。

こういう会話になったら、「一生思い出しちゃうよ」という前置きをしたら、わたしなら名前を即答してしまいそうですが、絹はちがうようです…。

坂元裕二さん脚本の作品は、こういうなにかを暗示させるキーワードを放った後から伏線回収ということがおおいので、「はじまりはおわりのはじまり」という言葉をキーワードにしつつ、いずれくるおわりを暗示したのかもしれません。

麦だけは、この時点で、この先も変わらない関係を築けると思って、「(一生忘れられなくていいから)じゃあおしえてよ」と軽く答えましたが、絹の心には、この先はこの関係は変わってしまうのでは?この関係はいつかはおわるという不安をこの時すでに感じていて、花の名前をあえて答えなかったのではないでしょうか。

絹の精いっぱいのやさしさ


もうひとつは、絹の精いっぱいのやさしさで花の名前を答えなかったのでははないかと考察しました。

ポジティブ捉え方としては、「一生離れないから思い出す必要もない」ということもあるかな?と思いましたが…。

別れをすでに意識していた絹は、この2人の関係が過去のものになったとき、花の名前を答えてしまったら、麦が一生自分のことを忘れることができない。それは麦にとって残酷すぎる。

しかし、完全に忘れてほしいわけでもない。

覚えていてほしいのは、先ほどのマーガレットの花言葉である「優しい思い出」。

楽しい日々もあったのだから、その「優しい思い出」たちを花に例えて、花束のように束ねて持っていてほしい。これは、『花束みたいな恋をした』という題名につながる部分でもあるかもしれません。

また、「私を忘れないで」という花言葉。

忘れてほしいけど、忘れてほしくないという複雑な相反する感情と、麦へのやさしさで、花の名前を答えることができなかったのではないでしょうか。

「勿忘(わすれな)」

今作に対してAwesome City Club(オーサムシティクラブ)がインスパイアソングとして書き下ろした「勿忘(わすれな)」の曲の歌詞にも、絹が麦に花の名前を教えなかった理由につながるものが盛り込まれていると感じました。

この曲名の「勿忘(わすれな)」というのは、「勿忘草」からとったものでしょうか。

勿忘草は、水色や紫色の小さな花をつけます。花言葉は、もちろん「私を忘れないで」。

この投稿をInstagramで見る

 

みちゃき(@mi.kaduki152)がシェアした投稿

この「私を忘れないで」という花言葉は、マーガレットとかぶりますね!

歌詞の中に女性視点(絹視点)の「2人の世界をまた生きてみたい」や「君への想い枯れていく」というフレーズがあるので、就職を機にすれ違ってしまった麦に対する自分の気持ちは枯れているけれど、思い出すときはきれいな花束のように思い出して欲しい。

絹が写真に写っている花の名前を聞かれたとき答えなかったのは、まだそこまでの出来事は起こっていませんが、もうすでに離れていくお互いの心を予期していたから。

自分を忘れないで欲しいという気持ちも見え隠れしながら、未来を見ている絹過去を見続けている麦の決定的な違いを現したシーンだと思いました。

白い花の名前を教えなかったシーンに関するTwitter上の声

こちらでは、映画を見た方は、この白い花の名前を教えなかったシーンに対してどのような感想をもったのかをTwitter上の声を通してご紹介していきます!


やはりこの花の名前を教えなかったシーンは、この作品を見た多くの方の印象に残っているようですね。

たしかに、麦は、このときの絹の心の葛藤など知るよしもないので、この会話自体忘れてそうです…。

いつか来る別れを暗示していることを察した方もいますね。

趣味もおなじで運命だと思っていたけれど、ふたりは同じものを見ているようで、見ていなかった。

花に限らず、一緒に聞いていた歌とかでも、思い出してしまいますよね…。

このシーン以外にも決定的な別れを予兆するのものはあったのですが、おそらく見終わったあと、「ああ!だから言わなかったのね!」とおもった方がたくさんいると思います。

ほんとに伏線回収が素晴らしいですよ。坂元作品は…☆

花束みたいな恋をしたの白い花の名前は?教えなかった理由も考察 まとめ

ここまで「花束みたいな恋をしたの白い花の名前は?教えなかった理由も考察」と題して、リサーチしてきましたが、いかがだったでしょうか?

白い花の名前は「マーガレット」。

花の名前を答えなかったシーンは、2人のこの先訪れる別れを暗示している名シーンですね。

いろんな思いを抱えながら、絹は、麦に花の名前を答えることができなかったと考察しました。

運命の出会いを果たしたように思っていた2人が、環境が変わっていく中ですれ違っていく姿は、もっとキラキラな恋愛映画だと思っていたのに、実際は、見た後に心が抉られるような気持になった人も多いようです。

同じような経験をした人ならきっと分かるはず。

しかし、最高純度のラブストーリーというのは間違いない作品。

坂元裕二さんの脚本作品は、『カルテット』を始めとして、「ああ!」と気づかされるような伏線回収されることが多くて大変おもしろいので、この機会にほかの坂本裕二さん脚本の作品を見てみても面白いかもしれません!